#389『紫陽花』・・は、ホントは違う花なの!?

梅雨の時期ですね。この梅雨の頃に咲く代表的な花といえば、『アジサイ』ですが、漢字で書くと『紫陽花』と、紫や青く咲く花の特徴を捉えている、とてもよいイメージの漢字で、もちろん国語辞典にもアジサイはこの漢字で記載されています。でも、実はこの漢字の『紫陽花』、ホントはあのアジサイではない(ややこしい)というのをご存知でしょうか?
『紫陽花』の漢字は、学生の時に授業で習ってかすかに記憶している(笑)、唐の大詩人『白楽天(はくらくてん)』が、実は、アジサイとは別の紫の花(当時、中国にはアジサイは咲いていなかったことから、現在の『ライラックの花』説が有力とされている)を『紫陽花』と自分の詩の中に記したものを、平安時代の学者、『源 順(みなもとの したごう)』が、「紫陽花 ・・オオッ!、あのアジサイのことね!」と勘違いして、自身の『倭名類聚抄(わみょうるいじしょう)・・現代の百科事典のような書物』に記してしまったものが、千年以上経った今でも使われてしまっている・・・という訳なのです。

確かにライラックを調べてみると、パッと見てアジサイと似ている感じですが(当時は写真とかもないのでムリもないかと・・)、この勘違い・・千年を経た現在も、国語辞典どころか、パソコンでも打ち込むと『紫陽花』とちゃんと変換されますよね。(笑)
でもまぁ、これも一つのご愛嬌。
ウンチクとして知っておくと楽しいかもしれませんね。

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