#404 :甘酒・・・飲む点滴の由来

『飲む点滴』ともいわれる甘酒。
確かに甘酒には、ビタミンB群や食物繊維、オリゴ糖が豊富で、それ以外にも、麹菌から作られる酵素である、アミラーゼ、リパーゼ、ペクチナーゼ等々、その数30種類以上の栄養成分と、何よりも一部の点滴の成分に使われている、ブドウ糖も約20%含まれることから、『甘酒→栄養満点補給の点滴=飲む点滴』といわれるようになったのだと思われがちですが・・・本当の由来はもっと別の意味合いからきたようなのです。(ホントは栄養補給の点滴の成分もまた別なのですが・・)

点滴のよいところは、腸を経由せずに直接血管から体内に投与できるので、素早く体内に水分や最低限の栄養を届けることができることです。緊急時や入院中は点滴が使われますね。そして、その一方の甘酒は・・実のところ栄養的には特別に目立って素晴らしいという訳ではありません。でも甘酒は、私達が飲むその前に麹菌の酵素が米の主成分であるでんぷんを既にブドウ糖等に分解してくれているので、私達が本来、体の中で行うべき作業が一つ少ない分、体への吸収が早いのです。

要するに・・・『甘酒→点滴のように早く体にエネルギーを補給できる=飲む点滴』という訳だったのですね。
でも、疲労回復や美肌美白効果にもよいといわれ、江戸時代は夏バテ防止の飲み物として売り歩かれていたくらいです。(ちなみに俳句等の季語で、甘酒は意外にも冬ではなく夏)
夏冬の季節の関係なく、一年を通して飲んでいいと思います。

中野坂上治療院
古賀 直樹
▼中野坂上治療院のウェブサイト
http://www.nakanosakaueseitai.com

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