首には頸椎という骨があり、この7つの骨がアーチ状に張り出して配列しています。これは頭の重さを分散させ、首や肩まわりの筋肉の負担を軽減するためです。この頸椎の並びを「生理的前弯」といい、これの生理的前弯が失われて、まっすぐな骨の並びになってしまうことを「ストレートネック」といいます。ストレートネックになると、頭の重さをうまく分散することができず、首や肩のコリ、その他の不快症状を引き起こしやすくなります。近年、デスクワークやスマホ操作によってうつむき姿勢の時間が長くなったことで、後天的なストレートネックになる人が増えています。
“放っておくとどうなるの?”
首を前後左右に曲げることが難しくなり、頭痛やめまい、吐き気などの症状もあらわれます。重症化すると、首の骨と骨との間にあるクッションの役目をする「椎間板」がズレて神経を圧迫し、肩や腕、指先まで辛い痛みやシビレがでる「椎間板ヘルニア」になることも。
“予防・改善するには?”
長時間のデスクワークやスマホ操作を避ける、前屈みの姿勢でいる時間を減らす、高い枕をやめるなど、生活習慣の改善を心がけることが第一です。長時間のデスクワークが続くときは、せめて1時間に1~2回、ストレッチや休息、固くなった筋肉をほぐして(マッサージや蒸しタオルをあてるなど)首を休めましょう。
立っている/座っているときには、横から見て耳→肩→骨盤が、縦に一直線になるよう姿勢を保ち、首や肩の筋肉の負担を減らします。首は弱い部位なので、症状が改善しないときは無理をしないで早目に医師にかかりましょう。
中野坂上治療院
古賀 直樹
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