首筋から肩や腕にかけてのコリや痛みは、整形外科などで明確に病名や症状名を診断しにくいものが数多くあります。それらの諸症状をまとめて「頚肩腕症候群」と呼びます。私たちがよく口にする「肩コリ」も実は病名ではなく、この症候群における症状のひとつです。こうした症状は考えられる原因もさまざまで、主に首や肩周辺の筋肉疲労、姿勢の悪さ、ストレス、内臓疾患などが原因とされます。
1)なりやすい人
なで肩、首まわりの筋肉が弱い女性はなりやすい傾向にあります。また、長時間デスクワークをしている人にも多くみられます。体に合っていない机やイスで、コリや痛みを感じながらも我慢して作業している人は要注意。無理な姿勢を続けることで、症状をさらに悪化させてしまいます。近年では、仕事以外の時間にもスマホ操作を続けているなど、1日の中でうつむいた姿勢でいる時間が多くなりがち。このような生活習慣を続けている人は、慢性的なコリへと発展してしまいます。
2)放っておくとどうなるの?
肩甲骨から背中全体にかけての筋肉の痛みやだるさへと広がっていきます。また首や肩は脳に近いので、頭痛やめまい、耳鳴り、眼精疲労、不眠、自律神経失調症なども引き起こし、場合によっては、深刻な症状へと発展することも。放っておくのは危険です。
3)予防・改善するには?
首や肩に負担がかかる姿勢(うつむき姿勢・猫背など)を長時間続けないことです。デスクワークやスマホを使う時は、1時間に1~2回の休憩やストレッチを挟むなど、筋肉に疲れを溜めないよう心がけましょう。症状がひどいときは、定期的に整体やマッサージ・鍼灸治療などを受けることをおすすめします。
中野坂上治療院
古賀 直樹
▼中野坂上治療院のウェブサイト